年賀状をやめたい人へ|角が立たない例文6パターン
十二月の日曜日、机の上に去年の年賀状の束を出して、住所録を開いたところで手が止まる。もう何年も会っていない人、名前を見ても顔が浮かばない人、印刷した文面だけをやりとりしている人。「これ、いつまで続けるんだろう」と、ため息が出る——。年賀状をやめたいけれど、失礼にならない言い方が分からなくて、例文を探してこられたのではないでしょうか。
こんにちは、縁の整え方をお伝えしている出雲です。結論から申し上げますね。年賀状は、やめて構いません。そして、角が立たない伝え方には決まった型があります。
この記事でお伝えすることは、次の三つです。
- 年賀状じまいで角が立たない3つの原則(これを外すと、どんな例文を使っても冷たく響きます)
- そのまま使える例文を6パターン(親族向け・仕事関係・友人・少しずつ減らす場合・メールやLINEで伝える場合)
- 出したあとに起きることと、その対処
年賀状じまいで角が立たない3つの原則
例文の前に、これだけ押さえてください。文章の巧拙より、この三つのほうが相手の受け取り方を決めます。
原則1:やめる理由を、相手ではなく自分側に置く
「形式的なやりとりに意味を感じなくなった」といった書き方は、たとえ本心でも、受け取った相手に「自分との関係も形式的だったのか」と思わせてしまいます。理由は「年齢とともに」「身辺の整理を進めていて」「デジタルでのやりとりに移行することにして」など、あくまで自分の事情として書きます。
原則2:相手との縁を否定しない
年賀状じまいは、縁を切る通知ではありません。やめるのは「はがきという手段」であって、「あなたとの関係」ではない。そこがきちんと書かれていれば、相手が寂しく感じることはあっても、失礼だとは受け取られにくいのです。
原則3:感謝と、これからの一言を添える
これまでのお礼と、「今後も変わらぬお付き合いを」の一文。この二つが入っているかどうかで、同じ内容でも印象がまるで変わります。文字数にすると二十文字ほどの差ですが、相手の心に残るものは大きく違います。
そしてもう一つ、時期の注意を。年賀状じまいは、最後に出す年賀状の中で伝えるのが基本です。喪中はがきに年賀状じまいの文面を混ぜるのは、目的の違うお知らせが重なってしまうため、避けたほうが無難だと言われています。喪中の年は喪中はがきだけを出し、年賀状じまいは翌年にあらためて伝えると落ち着きますよ。
そのまま使える年賀状じまいの例文6パターン
ここからは実際の文面です。名前や年号を差し替えれば、そのままお使いいただけます。
例文1:誰にでも使える基本形
旧年中は大変お世話になり、ありがとうございました。
私事ではございますが、年齢を重ねましたことを機に、本年をもちまして年賀状でのご挨拶を控えさせていただくことにいたしました。
これまで長い間、心のこもったお便りをいただきましたこと、心より感謝申し上げます。
今後も変わらぬお付き合いをいただけましたら幸いです。
皆さまのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。
例文2:年配の親族・目上の方へ
新年おめでとうございます。
長らく年始のご挨拶をさせていただいてまいりましたが、身辺の整理を少しずつ進めており、誠に勝手ながら本年を最後に年賀状でのご挨拶を控えさせていただきます。
これまでのご厚情に、あらためて深く御礼申し上げます。
お便りは控えさせていただきますが、これからも変わらずご縁を大切にしてまいります。
どうぞご自愛のうえ、良い一年をお過ごしください。
例文3:仕事関係の方へ
謹んで新年のご挨拶を申し上げます。
このたび、通信手段の見直しにともない、本年をもちまして年賀状でのご挨拶を控えさせていただくこととなりました。
今後のご連絡は、メールにてご挨拶させていただければと存じます。
これまでのお心遣いに感謝申し上げますとともに、本年も変わらぬお引き立てを賜りますようお願い申し上げます。
例文4:親しい友人へ(やわらかい言い方)
あけましておめでとう。
突然だけど、今年で年賀状は最後にしようと思っています。
毎年やりとりできて本当にうれしかったよ。ありがとう。
はがきはやめるけれど、これからも連絡は取り合いたいので、いつでもメッセージしてね。
今年もいい一年になりますように。
例文5:一斉にやめず、少しずつ減らしたいとき
旧年中はお世話になりました。
このところ年始の慌ただしさもあり、年賀状でのご挨拶は少しずつ控えていこうと考えております。
お返事が滞ることがありましたら、どうぞご容赦ください。
これまでのお心遣いに感謝申し上げます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
一気にやめるのが心配な方は、この形から始めると角が立ちません。翌年、届いた方にだけ寒中見舞いでお礼を返し、二年ほどかけて自然に減らしていく方法です。
例文6:メールやLINEで伝えるとき
明けましておめでとうございます。
今年から年賀状でのご挨拶を控えることにしました。これまでいただいたお便り、本当にありがとうございました。
はがきはやめますが、お付き合いはこれまでどおりです。今年もどうぞよろしくお願いします。
短くて構いません。デジタルで伝える場合は、丁寧さより「関係は続く」という部分がきちんと伝わるかどうかが大事です。連絡先やつながりを整理していく感覚については連絡先を消すスピリチュアルな効果でもお話ししています。
年賀状をやめたあとに起きることと、その対処
伝えたあとに起きがちなことを、先に知っておきましょう。
相手から年賀状が届いてしまったとき
行き違いはよくあることです。そのまま放置せず、松の内が明けてから寒中見舞いで一言返すと、きれいに収まります。「ご丁寧なお年始のご挨拶をありがとうございました。昨年よりご挨拶を控えておりますが、お気持ちに感謝しております」という程度で十分です。
「どうして」と理由を聞かれたとき
詳しく説明しないのが正解です。「いろいろ整理していて」「年齢とともにね」で止めます。理由を細かく話すほど、「じゃあこの場合は」と交渉の余地が生まれてしまいます。
寂しさや罪悪感が湧いてきたとき
やめると決めたあとで、ふっと胸が痛む夜があるかもしれません。それは間違いを犯した証拠ではなく、長年続けた習慣が体から抜けていく感覚です。数年経つと、驚くほど気にならなくなります。同じような感覚は、親戚付き合いを減らしていくときにも起こりますね。その乗り越え方は親戚付き合いをやめたい人のための手順で詳しくお話ししています。
出す相手を全部やめるか迷うとき
全員をやめる必要はありません。住所録を、年に一度でも近況を伝えたい人、義理だけの人、名前を見ても顔が浮かばない人の三つに分けてみてください。やめるのは下の二つから。手放したい相手だけを手放すのが、いちばん心の負担が少ない方法です。
縁を整える視点|紙の縁も、整理していい
昔から、年の変わり目は縁の入れ替わる時期と言われてきました。煤払いをして、古いものを片づけ、身のまわりを軽くしてから新しい年を迎える。年賀状の整理も、その延長線上にある作法だと私は考えています。
住所録に残っている名前は、あなたがこれまで結んできた縁の記録です。ただ、記録として残しておくことと、毎年やりとりを続けることは別のもの。手をかけられる縁の数には限りがあります。三十人に義理で出し続けるより、五人に心のこもった一言を書くほうが、縁は温かく育つのではないでしょうか。
部屋の整理をした年に、人間関係まで軽くなったという話はよく聞きます。手放すと空きができ、空いたところに新しいものが入ってくる——という考え方ですね。その感覚は部屋の断捨離で運気が変わった人の共通点でもお話ししています。年賀状だけでなく、一年分の縁をまとめて整理しておきたい方には、年末に縁を整える方法で大晦日までの手順をご用意しています。
やめることは、縁を粗末にすることではありません。手をかける先を選び直すことなのですね。
まとめ|やめるのは「はがき」であって、縁ではありません
- 角が立たない三原則は、理由を自分側に置く・相手を否定しない・感謝と今後の一言を添える
- 一気にやめるのが不安なら、控えめな一文から始めて二年かけて減らす方法もあります
- 行き違いで届いたら、寒中見舞いで一言返せばきれいに収まります
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