クリスマスに一人で寂しいとき|24日の過ごし方
十二月に入ったあたりから、街の音が変わります。駅前のイルミネーション、コンビニのチキンの予約ポスター、SNSに流れてくる誰かの写真。ふだんは平気なのに、この時期だけ、一人でいることが急に大きな声で名指しされているように感じる——。クリスマスが一人で寂しいと検索されたあなたは、そんな十二月を過ごしているのではないでしょうか。
こんにちは、縁の整え方の専門家・出雲です。この記事では、精神論を書かないつもりです。
- クリスマスに寂しさが強くなるのは、あなたに何かが欠けているからではありません。一年でいちばん「人と過ごす日」として設計された日だから、比較の材料が街じゅうに置かれるのです
- 寂しさは、消すものではなく、通り過ぎさせるものです。そのためには、その日の時間割を先に決めておくのがいちばん効きます
- この記事では、二十四日をどう組み立てるかを、時間帯ごとに具体的にお渡しします
十二月の寂しさは、あなたの中だけで起きているのではありません
まず、事実の整理をさせてください。
クリスマスがしんどく感じられるのには、いくつかの理由が重なっています。ひとつは、この日が社会全体で「誰かと過ごす日」として設計されていること。街の広告も、テレビも、店の飾りつけも、その前提でつくられています。ふだんは意識せずに済んでいる「自分は今、誰と暮らしているか」という問いが、街の側から差し出されてくるのですね。
ふたつめは、日が短いこと。十二月の日照時間は一年でいちばん短く、夕方の暗さが早く来ます。光の量が減る時期に気分が沈みやすくなるのは、多くの人に見られることです。これは気持ちの弱さではありません。季節による気分の揺れについては季節の変わり目に気分が沈むとき|整え方と受診の目安にまとめました。
みっつめが、SNSです。この時期のタイムラインは、人が最も見せたい瞬間だけを集めた場所になります。そこに映っているのは他人の一日の全部ではなく、その日のいちばん良かった数分です。それを自分の平日の夜と比べれば、誰でも沈みます。比べてしまう癖が強い方は、SNSで人と比べてしまい苦しい時の3タイプ別処方箋も読んでみてください。
つまり、この時期の寂しさは、あなたの人格の問題ではなく、条件の問題です。条件がわかれば、打ち手が立ちます。
誤解を一つ、外しておきます
ときどき、こういう言葉を目にします。「一人を楽しめるようになりましょう」。
私は、この言い方があまり好きではありません。楽しめない自分がまた不合格になってしまうからです。寂しいと感じることは、欠陥ではありません。人と関わる生きものとして、ごく自然な反応です。
そして逆に、「一人でいるほうが気楽」と感じている方が、それを恥じる必要もありません。付き合いを減らしたことで暮らしが軽くなった方は、実際にたくさんいらっしゃいます。その感覚については友達いない方が楽と感じるのは変?その心理と後悔しない付き合い方でお話ししています。
寂しさは、消すものでも、克服するものでもありません。十二月の数日間、少し強く吹く風のようなものです。だから、無理に立ち向かわず、通り過ぎるまでの時間割をつくる。それが現実的だと私は思っています。
二十四日の時間割|先に決めておくと、揺れが小さくなります
寂しさがいちばん強く出るのは、予定のない時間です。何もしていない時間に、比較と反芻が入ってきます。だから、その日の枠だけ先に埋めておきます。
朝から昼まで。この時間帯は、意外にしんどくありません。ここで一日ぶんの光を確保しておきます。午前中に三十分でいいので外に出てください。散歩でも、買い物でも、コーヒーを買いに行くだけでもいい。午前の光を浴びておくと、夕方の落ち込み方が変わります。
昼から夕方まで。ここは、手を動かす時間に充てます。掃除でも、洗濯でも、書類の整理でも、髪を切りに行くでもいい。おすすめは、玄関と水回りです。年末の掃除を数日前倒しにするだけで、二十四日が「やることのある日」に変わります。優先順位のつけ方は大掃除で運気を上げるやり方|順番と場所の優先度にまとめました。
夕方から夜。ここがいちばん強い風の吹く時間です。だから、あらかじめ二つのことを決めておきます。
- その日の食事を、少しだけ特別にする。人と食べるためではなく、自分のために。ケーキでもチキンでも、好きなパンでも構いません。買うものを前日までに決めておくと、当日の判断が減ります
- 三時間ぶんの「没頭できるもの」を用意する。長い映画、読みかけの本、まとめて観たい配信、手を動かす作業。内容は何でもいいのですが、途中で止まらないものにしてください
夜。SNSを見る時間を決めます。見ないと決めるのは難しいので、時間で区切るほうが現実的です。二十一時以降は開かない、と決めておく。そして、寝る前に湯船に浸かる。体を温めてから寝ると、翌朝の重さが違います。
そして二十五日の朝。ここが実は大事なところです。二十五日の午前に、小さな予定を一つ入れておいてください。誰かに会う予定でも、行きたかった店でも、朝の散歩でもいい。「明日の朝には、これがある」という一点があるだけで、二十四日の夜の過ごしやすさが変わります。
人に会うという選択肢について
一人で過ごすと決めなくてもいいのです、という話もしておきます。
十二月に、恋人や家族と過ごさなくてはいけない決まりはありません。友人と平日にご飯を食べる、実家に電話をする、しばらく会っていない人に短い連絡をする。イベントとして扱わなければ、人と関わる選択肢はもっと気軽になります。
ただ、無理に予定を埋めようとすると、かえって疲れます。合わない相手と過ごした夜のほうが、一人の夜より深く寂しいものです。誘われて迷ったときの判断は、「行った後の自分が回復しているか、削られているか」で決めてみてください。
そして、その日にちょうど会いたい人が思いつかなかったとしても、それはあなたの人柄の問題ではありません。人の縁は、年齢や暮らしの変化とともに顔ぶれが入れ替わります。四十代でいちばん友人関係が動くと言われるのも、そのためです。かつて近かった相手と距離が空いたことを引きずっている方は、波長が合わなくなった友達を手放すには?後悔しない5つの手順を読んでみてください。手放しは、寂しさの終わりではなく、整理の始まりです。
しんどさが、季節のものを越えているとき
ここは、はっきり書いておきます。
十二月に少し気分が沈む、というのはよくあることです。けれど、次のような状態が続いているなら、季節や行事の話ではありません。
- 気分の落ち込みが二週間以上続いている
- 眠れない日、あるいは眠りすぎる日が続いている
- 食欲がない、または食べることが止まらない
- これまで楽しめていたことが、何も楽しめない
- 消えてしまいたいという考えが浮かぶ
こうした状態にあるときは、我慢を重ねずに、医療機関やカウンセリングへの相談を検討してください。心療内科や精神科は、限界まで我慢してから行く場所ではありません。
夜中でどこにも相談できない、というときのために、窓口も書いておきます。こころの健康相談統一ダイヤル(0570-064-556)、よりそいホットライン(0120-279-338)。話し相手が必要なだけでも、使っていい窓口です。
縁を整える視点——十二月は、縁の棚卸しの季節
昔から、年の終わりは一年を振り返り、区切りをつける時期とされてきました。私は、十二月の寂しさにも、この季節ならではの意味があると考えています。
一年のうちで、自分の人間関係の輪郭がいちばんはっきり見える時期。それが十二月です。誰と過ごしたかったのか、誰から連絡が来たのか、来なかったのか。ふだんは考えずに済んでいることが、この時期には見えてしまう。しんどいのは、そのためです。
けれど、見えるということは、選べるということでもあります。来年、もう少し近くにいたい人は誰か。そろそろ距離を置いていい関係はどれか。二十四日の夜に、その二つを一行ずつ書いてみてください。寂しさを消すためではなく、寂しさが教えてくれたものを、来年の材料に変えるためです。
縁の濃さは、季節や年齢で変わっていきます。今この時期に近くに誰もいないことは、これからもそうだという意味ではありません。減った時期のあとに、また入ってくるものです。
まとめ
- クリスマスの寂しさは、人格の問題ではなく、日照・行事の設計・SNSという条件が重なって起きています
- 一人を楽しめるようになる必要はありません。通り過ぎるまでの時間割をつくれば十分です
- 午前に光を浴びる、午後は手を動かす、夜は没頭できるものとSNSの時間制限。そして二十五日の朝に小さな予定を
年末に人間関係のことを考えると気持ちが重くなるなら、その重さがどこから来ているのか、一度確かめてみませんか。
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