観葉植物と運気|置き場所は光で決める
小さな鉢をひとつ買って帰ってきて、玄関で靴を脱ぎながら手が止まる。さて、どこに置こう。調べてみると、玄関に置くとよい、いや水回りがよい、寝室は避けたほうがよい、この品種を置けば流れが変わる——読むほどに候補が増えて、結局、前に枯らしてしまった鉢と同じ棚の上に置いてしまった。そんな経験はないでしょうか。
こんにちは、縁の整え方をお伝えしている出雲です。観葉植物の置き場所について、私は少し変わった順番をお勧めしています。言い伝えから決めるのではなく、自分の家を先に測ってから決める、という順番です。
この記事でお伝えすることをまとめます。
- 観葉植物と運気について言われていることは、流派によっても時代によっても食い違います。方角も、勧められる品種も、置いてよい部屋も、答えがそろっていません
- ですから、まず光・風・世話の手間という現実の条件で置き場所を絞ります。絞ったうえで言い伝えを重ねる。この順番だと迷いません
- そして、枯れてしまったときの受け取り方もお話しします。ここを間違えると、鉢が増えるたびに不安が増えていきます
先にひとつだけ。これを置けば流れが変わる、という万能の一鉢を私は知りません。そこが目当ての方には、少し物足りない記事かもしれません。そして「観葉植物が続けて枯れる」は、家の気が悪いサイン10と、原因の見分け方でも挙げられることの多い項目ですが、そこにも順番があります。あとで詳しくお話ししますね。
まず、家の光を測ってください
置き場所選びで失敗するいちばんの原因は、光を見ずに決めることです。運気の観点で勧められた場所が、その家ではたまたま真っ暗だった、ということが本当によく起こります。
測り方は簡単です。晴れた日に、朝・昼・夕方の三回、家の中を一周してください。それぞれの場所で、照明を消したまま文庫本の文字が読めるかどうかを見ます。それだけです。そして、家を三つのゾーンに分けます。
明るいゾーン。レースのカーテン越しの光が日中ずっと入る場所。窓から一メートル以内の、南や東に面したあたりが多いですね。選択肢がいちばん広い場所です。
中間ゾーン。数時間だけ光が入る場所、または窓から少し離れた室内。リビングの中ほどや、廊下に面した棚の上がここです。日陰に強いとされる植物なら、育つものが多くあります。
暗いゾーン。照明を消すと文字が読めない場所。玄関の内側、洗面所、トイレ、窓のない廊下、家具の陰。ここは、植物にとっては置き場所というより置き替え場所だと考えてください。玄関まわりで避けたほうがよいとされることは玄関の風水でやってはいけないこと10にまとめていますが、暗さの問題はそれとは別に効いてきます。
暗いゾーンに緑を置きたいときは、二鉢を交代させる形が現実的です。一週間から二週間ごとに、明るいゾーンで休ませていた鉢と入れ替える。一鉢を暗い場所に置き続けて弱っていくのを見ているより、ずっと気持ちが穏やかですよ。
さて、家が三つに分かれたら、ここからが本題です。光の次に何を見るのか、場所ごとの言い伝えをどう扱うのか、品種はどう絞るのか。順に見ていきましょう。
光の次に見るのは、風と、水やりの動線
光の次に見るのは、風と温度です。エアコンの風が直接当たる場所は葉が乾きます。冬の窓辺は、日中は暖かくても夜には外気に近く冷えますから、夜だけ三十センチ離す運用でしのげることが多いですね。逆に、締め切ったままの部屋は蒸れます。空気が動かない場所は、人にとっても植物にとっても居心地がよくありません。
そしてもうひとつ、いちばん見落とされるのが水やりの動線です。やり忘れが起きるのは、決まって毎日の目線に入らない場所に置かれた鉢です。靴箱の上、廊下の突き当たり、寝室の隅。置いたときは目に入るのに、一週間もすると景色の一部になって見えなくなる。
ですから、こう考えてみてください。台所から水を汲んで、そこまで何歩かかるか。そして、毎日その前を通るか。この二つを満たす場所が、あなたの家でいちばん枯れにくい場所です。
場所ごとに言われていることと、実際のところ
そのうえで、場所ごとの言い伝えを見ていきましょう。ここに挙げるものは地域や系統によって言うことが異なります。ご実家や地域に伝え方があるなら、そちらを優先してくださいね。
玄関
気の入り口とされる場所なので緑を置くとよい、という言い方をよく見かけます。一方で、置くものを増やして入り口を狭くするのはよくないという考え方もあり、ここは両方が並んでいます。
実際のところ、日本の住宅の玄関は暗いことが多く、窓のない玄関に鉢を置き続けると、たいてい弱ります。暗いなら交代制か、造花で代えるという選択もあります。比較的多くの流れで一致しているのは、枯れた植物やドライフラワーを飾り続けないほうがよいという点だけです。
寝室
置かないほうがよいと言われることがありますが、理由の説明はまちまちです。夜の空気の話として説明されることもあれば、休む場所には動くものを置かないという考え方から説明されることもあります。
実際の面で気をつけたいのは、土のカビと小さな虫です。寝室は換気の回数が少なくなりがちで、土の表面が湿ったままになりやすい。置くなら、水やりを控えめにできるものを小さくひとつ、窓に近い側に。土の表面を化粧砂や軽石で覆うと虫が出にくくなります。眠りが浅いという理由でここに来られた方は、鉢より先に配置を見ていただくのが早道です。寝室の運気とレイアウト|流派を超えた3原則に共通する原則をまとめてあります。
トイレ・洗面所・キッチン
水回りに緑を置くとよい、という言い方も広く伝わっています。ただ、トイレと洗面所はたいてい暗く狭く、温度も湿度も変わりやすい。小さな鉢の交代制か、造花が現実的ですね。造花を避けるべきとする説もありますので、そこはご自身の考え方で。私は、枯れた鉢が置きっぱなしになっているより、手入れの行き届いた造花のほうがよほど場が整うと思っています。
キッチンは、コンロのそばだと熱と油で葉が傷みます。窓辺があるならそちらへ。台所の整え方はキッチンの片づけと金運|散らかる4タイプにまとめています。
品種の選び方——万能の一鉢はありません
運気と結びつけて勧められる品種はいくつもあります。丸い葉がよい、上に伸びるものがよい、とげのあるものは玄関に置かない。それぞれに説明がついていますが、勧められる品種は流派によっても、その時々の流行によっても入れ替わってきました。ある時期に人気だった品種が、十年後には別の品種に置き換わっている。これは繰り返し起きていることです。
ですから私は、品種は次の四つで選んでくださいとお伝えしています。
- 自宅の暗さに耐えるかどうか。日陰に強いとされるものなら、中間ゾーンでも長く保ちます
- 水やりの間隔が生活に合うかどうか。出張や帰省の多い方は、乾燥に強いものを
- 大きさと重さ。掃除のとき動かせない鉢は、下に埃が溜まり続けます
- 小さなお子さんやペットがいる家庭では、口に入れると体に負担になる植物があります。購入前にお店で確認し、心配なことがあれば動物病院やかかりつけの医療機関に相談してください。ここは言い伝えより優先していただきたい点です
あとは、見ていて気分のよいものを選べば十分です。
枯れたときに、どう受け取るか
冒頭でお話しした、家の気が悪いサインとして挙げられる項目の話に戻ります。ここは順番を取り違えないでいただきたいところです。
植物が枯れるとき、そこにはまず手当てのできる原因が並びます。光が足りない、水が多すぎる、根が鉢いっぱいになっている、暖房で乾いている、置き場所を変えたばかり。そしてもうひとつ、鉢が枯れる時期と、その方が忙しかった時期がきれいに重なることがよくあります。植物が家の異変を先に知らせたというより、水をやる余裕がなくなっていた、というほうが実感に近いのではないでしょうか。
枯らしてしまったとき、自分を責めないでください。身代わりになってくれたのだと受け取る方もいますし、それで気持ちが収まるならそれでよいと思います。ただ、その受け取り方だけで終わらせると、次の鉢も同じ理由で枯れます。次に置くときは、光と動線の条件を一つだけ変えてみてください。
縁を整える視点|世話の要るものを置くということ
植物は、こちらが動かないと応えません。水をやり、枯れた葉を取り、鉢を回して光を当てる。放っておけば静かに弱っていきます。これは、人との縁とよく似ていますね。置いただけの関係は続きませんし、手をかけた分だけ形が残る。
だからこそ、消耗している時期に鉢を増やさないでください。疲れているときほど、何かを変えたくて緑を買いに行きたくなります。けれど世話の対象が増えれば、やることも増える。枯らしてしまえば、自分を責める材料がまた一つ増えてしまいます。鉢の数は、あなたの余力の目安として使ってください。
部屋のことに手をつける気力そのものが出ないという方は、部屋が汚いと気力が出ないとき|最小の一歩を先に読んでみてくださいね。流れごと立て直したい方には、手順を運気をリセットする方法|停滞を断ち切る5ステップにまとめてあります。
まとめ
- 置き場所は、言い伝えより先に光で決めます。朝・昼・夕に家を一周して、明るい・中間・暗いの三ゾーンに分けてください
- 暗い場所は置き場所ではなく置き替え場所。二鉢を交代させると、どちらも枯らさずに済みます
- 万能の品種はありません。暗さへの強さ、水やりの間隔、大きさ、そして子どもとペットへの安全で選んでください
緑を置きたくなるのは、たいてい暮らしを変えたいと思っているときです。今の流れがどのくらい滞っているか、静かに確かめてみませんか。
暮らしの整え方は、LINEでも少しずつお届けしています。