ネット上の悪縁の切り方|3段階の対処手順
通知音が鳴るたび、体がびくりとする。相手の名前が見えただけで、その日の予定が全部くすんでしまう。ブロックすれば済む話だと頭ではわかっているのに、そのあとどうなるかを考えると指が止まる——。ネット上の悪縁の切り方を調べているあなたは、そんな状態で画面を見ているのではないでしょうか。
こんにちは、縁の整え方の専門家・出雲です。先に結論をお伝えします。
- ネット上の悪縁は、深刻さによって切り方がまったく違います。同じ手順では対処できません
- 段階1(見ると消耗する相手)は、静かに表示を消すだけで足ります
- 段階2(執拗な接触がある)は、返信をやめ、記録を残し、通報機能を使う順番です
- 段階3(誹謗中傷や実害がある)は、縁の話ではなく手続きの話です。相談窓口と専門家に渡してください
まず、あなたがどの段階にいるかを確かめるところから始めましょう。ここを間違えると、対処が効かないだけでなく、事態が長引くことがあります。
まず、三つの段階のどれにいるかを確かめます
同じ「ネット上の悪縁」という言葉でも、中身は大きく三つに分かれます。
段階1は、相手から直接何かされているわけではないけれど、見ると気力が減る相手です。投稿を読むと落ち込む、比べてしまう、腹が立つ。関係としてはつながっているだけで、接触は受けていない状態ですね。
段階2は、相手からの接触がある状態です。返信していないのにメッセージが続く、複数のアカウントから来る、断ったのに誘いが止まらない。こちらの意思表示が届いていない、あるいは無視されている段階です。
段階3は、あなたに向けた中傷や、生活・仕事に実害が出ている状態です。名誉を傷つける書き込み、個人情報の書き込み、繰り返される攻撃的な投稿。ここは、縁を整えるという話の範囲を超えています。
段階が上がるほど、自分でやることは減り、第三者に渡すことが増えます。順番に見ていきましょう。
段階1の切り方|静かに、まとめて、そのあと見に行かない
段階1で大事なのは、劇的なことをしないことです。宣言も、フォロー解除の一斉削除も要りません。むしろ、静かにやるほど後を引きません。
表示を消す設定から始める
ミュートや非表示など、相手に通知が行かない機能をまず使います。つながりを保ったまま、目に入る回数だけをゼロにできます。これで足りる方が、実際にはとても多いのです。消す相手を、五人までに絞る
全部を整理しようとすると手が止まります。直近一週間で気分が下がった相手を五人だけ。それ以上は次の機会にします。一週間、確認しに行かない
ここがいちばん難しい工程です。ミュートしたあとに、わざわざプロフィールを見に行ってしまう方が多いのですね。見に行くたびに、切った縁が結び直されます。一週間だけ我慢してみてください。つながり自体を外すかは、一週間後に決める
フォローを外すかどうかで迷っている段階なら、フォローを外すのが気まずい人へで角の立たない外し方を扱っています。
段階1では、相手に何かを伝える必要はありません。伝えると、それが接触になり、段階2に進んでしまうことがあります。黙って離れるのが、いちばん確実な切り方です。
段階2の切り方|返さない、残す、通報する
相手からの接触が続いている場合は、順番が決まっています。この順番を守ってください。
返信をやめる
一度でも返すと、接触が続く理由を与えてしまいます。「もう連絡しないでください」の一文を送るかどうかは迷うところですが、送るなら一度だけ、感情を入れずに短く。そのあとは、何が来ても返さないと決めます。言い返したくなる気持ちは自然なものですが、返した分だけ相手の側の材料が増えます。記録を残す
これが二番目に来るのが大事なところです。ブロックする前に、記録を取ってください。残すのは、画面全体のスクリーンショット、相手のアカウント名とURL、受け取った日時の三つです。あとから必要になったとき、記録がないとほとんど何もできません。日付順にフォルダへ入れておけば十分です。プラットフォームの通報機能を使う
ほとんどのサービスに、迷惑行為やハラスメントの報告窓口があります。設定画面の「報告」「問題を報告」といった項目から送れます。効果が出るまで時間がかかることもありますが、記録として残る点にも意味があります。ブロックする
記録を取り、通報を済ませてからブロックします。順番が逆になると、記録が取れなくなることがあるためです。別アカウントで来る場合は、鍵をかける
複数のアカウントから接触が続くなら、個別のブロックではきりがありません。アカウントを非公開に切り替える、あるいは新しく作り直すほうが早いことがあります。監視されている感覚が続いている方は、SNSで監視されてる気がする|気のせいと実際の見分け方で切り分け方を扱っていますので、そちらもどうぞ。
段階3|これは縁の話ではなく、手続きの話です
誹謗中傷を書かれている、個人情報をさらされている、仕事や生活に実害が出ている。この段階に来ているなら、一人で解決しようとしないでください。ここからは、あなたの心構えではなく、手続きの領域です。
やることは三つです。
記録を、消される前に取る
投稿は削除されることがあります。スクリーンショットに加えて、投稿のURL、投稿日時、アカウント名を控えてください。可能であれば、その投稿が表示されているページ全体を保存しておきます。公的な相談窓口に相談する
法務省では、インターネット上の人権侵害についての相談を受け付けています。電話の「みんなの人権110番」のほか、インターネットからの相談受付窓口もあり、状況によっては削除要請の助言を受けられます。身の危険を感じる場合や、しつこいつきまといがある場合は、警察相談専用電話の#9110も使えます。緊急のときは110番です。弁護士に相談する
投稿者を特定する手続きや、損害賠償を求めるかどうかは、専門家の判断が要る領域です。費用が心配な方は、法テラスで相談先や費用の立替えについて案内を受けられます。ネット上の問題を扱っている弁護士を選ぶと話が早く進みます。
私からお伝えできるのはここまでです。これ以上の判断は、専門家の領域だからですね。ただ一つだけ言わせてください。相談することは、大げさなことではありません。窓口の方は、こうした相談を日常的に受けています。
やってはいけない三つのこと
一つ目は、言い返すことです。反論、皮肉、正論。どれも相手には燃料になります。書き込む人の多くは反応を求めていますから、反応が最も濃い贈り物になってしまうのですね。
二つ目は、相手を特定しようとすることです。誰が書いているのかを自分で調べたくなる気持ちは、痛いほどわかります。ですが、自分で特定して接触すると、こちらが不利な立場に立つことがあります。特定は、手続きとして専門家に任せてください。
三つ目は、周囲に広く拡散して援護を求めることです。一時的に味方が増えても、話が大きくなるほど収束しにくくなります。伝えるのは、信頼できる数人と、相談窓口だけで十分です。
縁切り・開運の視点|切ったあとに残るものを、片づける
昔から、縁は互いの気の行き来で結ばれると言われてきました。ここで見落とされがちなのは、腹立ちや恐れも立派な行き来だということです。ブロックして相手が見えなくなったあとも、頭の中でその人の言葉を再生し続けているなら、あなたの側からの糸はまだ張られたままなのですね。
ですから、切ったあとにもう一つ作業が残ります。頭の中の残響を片づけることです。おすすめは二つ。一つは、記録をひとつのフォルダにまとめて、普段は開かない場所に移すこと。手元にあるといつまでも読み返してしまいますから、置き場所を決めて手を離します。もう一つは、区切りの作法を一つだけ持つことです。塩を使った昔ながらの整え方は縁切りに塩を使う方法にまとめてありますので、気持ちの区切りをつけたい方は参考にしてみてください。
向こうから一方的に閉じられた場合の立ち直り方は、ブロックされたショックから立ち直る4つの時期で扱っています。
なお、眠れない日が続く、食欲がない、動悸がするといった状態が続いている場合は、対処の工夫より先に休んでください。心療内科やカウンセリングなど、専門家に相談することも大切な選択肢です。
まとめ|段階を見極めてから、順番どおりに動く
- 段階1は静かに表示を消すだけ。宣言も説明も要りません
- 段階2は、返さない・記録を残す・通報する・ブロックする、の順番を守ります
- 段階3は縁の話ではありません。記録を取り、人権相談窓口や弁護士など第三者に渡してください
画面の向こうの相手に、あなたの気力がどれだけ流れているのか。一度、外から確かめてみませんか。
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