新年の運気の切り替え方|三つの層で整える手順
元日の朝、目を覚まして天井を見上げる。カレンダーの数字は変わったのに、体も、頭の中も、昨日の続きのまま。窓の外は静かで、テレビからは新年の挨拶が流れている。それなのに、去年抱えていた重さだけが、そっくりそのまま胸の上に乗っている——。年が明けても何も切り替わらない感じを、あなたも味わったことがあるのではないでしょうか。
こんにちは、開運と縁の整え方をお伝えしている出雲です。年末に片づけをして、いらないものを手放して、それなりに準備をしたはずなのに、年が明けた実感がない。そうおっしゃる方は毎年たくさんいらっしゃいます。
年が明けても切り替わらないのは、手放しただけで終わっているから
理由は、はっきりしています。年末にしたことと、新年にすることは、まったく別の作業だからです。
年末の作法は引き算です。大掃除をして、いらないものを捨て、重い縁を整理し、大晦日に区切りをつける。過ぎた一年を締めるための、手放しの手順ですね。
一方、新年にすべきことは足し算です。何を始めるか、誰と過ごすか、今年の自分をどう扱うか。願うのではなく、決めるという作業です。
多くの方は、年末の引き算だけを済ませて、足し算をしないまま一月を過ごします。だから部屋は片づいているのに、生活は去年のまま動き出してしまう。そして空いた場所には、放っておけば古い習慣と古い付き合いが戻ってきます。年が変わっただけでは、流れは切り替わらないのですね。
そもそも流れが動かないときは、新しいことを足すより先に、消耗している場所を止めるほうが早いことが多いものです。その順序については運気を上げる方法|まず消耗を止める整え方にまとめていますので、去年の疲れが抜けきっていない方は、そちらから読んでいただいても構いません。
初詣で「今年こそ良い年になりますように」と手を合わせただけで一月が過ぎていく——。心当たりがあるなら、それは願いが足りなかったからではありません。願うことと決めることは、別の作業なのです。
逆に言えば、決めさえすれば切り替わるということでもあります。しかも、大きな決意はいりません。断ち切るような覚悟も、生活をひっくり返す計画も要らないのです。私がお伝えしているのは、三つの層をそれぞれ少しずつ動かすやり方です。
一つ目は、生活のリズムという表の層。二つ目は、人と予定という真ん中の層。三つ目は、自分への言葉という奥の層です。
この三つは、浅いところから順に手をつけると、驚くほど無理なく動きます。逆に、いきなり奥の層から変えようとすると、たいてい三日で元に戻ります。「今年こそ自分を大切にする」と決意した人が一月半ばには誰かの頼みを引き受けているのは、意志が弱いからではなく、順番が逆だからなのですね。
いちばん浅いところ、つまり生活のリズムを整えるやり方そのものについては、開運する朝のルーティンに日々の習慣として七つ挙げています。年明けを待たずに動き出したい方は、あちらから先に始めてもよいと思います。
では、浅いほうから順に見ていきましょう。
第一層|生活のリズムを、たった一つだけ変える
新年に立てる目標が続かない最大の理由は、数が多すぎることです。早起きも、運動も、家計簿も、読書も。一月一日に五つ始めた人が、一月七日に全部やめている。毎年その繰り返しではないでしょうか。
切り替えたいなら、変えるのは一つだけにしてください。しかも、いちばん小さいものを選びます。
- 候補を三つ書き出します。「起きる時間を三十分早くする」「夜のスマホを寝室に持ち込まない」「朝いちばんに白湯を飲む」など、どれも一分から始められるものにします
- その中から、いちばん簡単そうなものを一つだけ選びます。効果が大きそうなものではなく、続けられそうなものを選ぶのがコツです
- 松の内までを試運転の期間と決めます。七日間だけやってみて、合わなければ別の候補に変えて構いません
- できた日にカレンダーへ印をつけます。三日続いた印が並ぶと、それ自体が続ける力になります
- 一つが定着してから、次を足します。目安は三週間です
なぜリズムから始めるのか。それは、体の状態が心の水面をいちばん左右するからです。眠りが浅いまま人間関係を見直そうとしても、判断が暗いほうに寄ってしまいます。まず体、それから心。この順番は動かさないでください。
なお、年末年始に眠れない日が続いた、食欲が戻らないという場合は、生活のリズムを整える以前の問題かもしれません。無理をせず、医療機関やカウンセリングへの相談も検討してくださいね。
第二層|今年会う人と、空ける時間を先に決める
ここが、一年の流れをいちばん大きく変える層です。
年の初めというのは、予定がまだ真っ白な、一年で唯一の時期です。この白い状態のうちに、自分の枠を先に置いてしまいます。あとから空けようとしても、埋まった予定はもう動かせません。
決めるのは、次の三つです。
今年、会う回数を減らす人を決める
会うと疲れる相手を思い浮かべてください。年末に年末に縁を整える方法の棚卸しをされた方は、あの紙をもう一度開くのがいちばん早い方法です。ここでするのは絶縁ではなく、回数の調整です。年に四回会っていたなら二回に。誘われたら毎回応じていたなら、二回に一回に。数字にしておくと、その場の空気に流されなくなります。断る基準を、先に一つ決めておく
「平日の夜の集まりは受けない」「往復二時間を超える集まりは受けない」「三日前より後に来た誘いは受けない」。どれでも構いません。大事なのは、誘われてから考えないことです。基準があると、断る理由を毎回ひねり出さずに済みますし、相手ごとに態度が変わらないので角も立ちません。自分のための時間を、先にカレンダーへ書き込む
月に一日でいいので、何も入れない日を作って、今のうちに印をつけておきます。誰かに「その日どう?」と聞かれたら、「その日は予定があるんです」と答えて構いません。自分との約束も、立派な予定ですから。
この三つを決めておくと、一年の後半になって「気づいたら去年と同じように疲れていた」という事態を、かなり防げます。人間関係の流れが滞ったまま年を越してしまった方は、運気をリセットする方法の手順も併せて使ってみてください。
第三層|自分への言葉を入れ替える
いちばん奥の層です。ここは目に見えないぶん軽んじられがちですが、一年を通してあなたの選択を静かに決めているのは、実はこの層です。
去年一年、あなたが自分に向けて何度もかけた言葉を思い出してみてください。「私なんて」「どうせ無理」「私さえ我慢すれば」。心当たりがあるなら、それが去年の選択の基準になっていた言葉です。
新年にすることは、この言葉を一つだけ入れ替えることです。
- 紙を一枚用意して、去年いちばん多く自分に言っていた言葉を書き出します
- その下に、今年その代わりに言う言葉を書きます。前向きすぎるものは体が受けつけないので、少し先の現実くらいの言葉を選びます。「私さえ我慢すれば」の代わりなら、「まず自分の分を確保する」くらいがちょうどいい塩梅です
- その一言を、今年の言葉として決めます。四字熟語や抱負ではなく、日常でつぶやける短い文にするのがコツです
- 目に入る場所に置きます。手帳の最初のページ、スマホの待受、洗面所の鏡の端。毎日目にする場所を一か所だけ選びます
- 声に出して読みます。昔から、言葉には力が宿ると考えられてきました。心の中で唱えるより、小さくても声にするほうが自分の耳に届きます
初詣に行かれるなら、その一言を神様の前で伝えてくるのが良い機会になります。願うのではなく、決めたことを報告する形です。作法や言い方は初詣の願い方と作法にまとめていますよ。
切り替えのタイミング|元日・三が日・松の内・小正月
年明けには、区切りとして使える節目がいくつもあります。全部を元日に詰め込む必要はありません。
元日にすること
第三層の「今年の言葉」を決めるだけで十分です。静かな朝に、一言だけ。あれもこれもと目標を立てる日ではありません。
三が日のうちに
第一層のリズムを一つ決めて、始めます。生活が完全には戻っていない時期のほうが、新しい習慣は入りやすいものです。
松の内までに
第二層の予定と人を決めます。手帳やカレンダーを開いて、減らす相手、断る基準、空ける日を書き込みます。仕事始めの前に済ませておくと、一月の慌ただしさに飲み込まれません。
小正月(一月十五日ごろ)に
一度振り返ります。決めたリズムは続いているか、言葉は自分に馴染んでいるか。合わなければ、この時点で差し替えて構いません。むしろ、差し替える前提で十五日を予定に入れておくと、失敗が失敗でなくなります。
年末に整理が間に合わなかった方へ
大晦日を過ぎていても大丈夫です。年明けに家を整えることに問題はありません。場から整えたい方は大掃除で運気を上げるやり方の順番を参考に、玄関と水回りだけでも手をつけてみてください。区切りは、何度でも引き直せます。
切り替えを止めてしまう3つのこと
せっかく決めても、元に戻ってしまう行動があります。
一つ目は、年始の挨拶で古い縁が復活してしまうこと。年賀状やメッセージへの返信をきっかけに、去年終わりかけていた関係が動き出す。これは毎年いちばん多く起こることです。返信は短く、次の約束を作らない。それだけで十分です。
二つ目は、決めごとを増やしすぎること。三つの層でそれぞれ一つずつ、合わせて三つ。それ以上は増やさないでください。四つ目を足したくなったら、それは切り替えたい気持ちが焦りに変わっているサインです。
三つ目は、変化を急ぐこと。一月のうちに何かが劇的に変わることは、そう多くありません。決めたことが効いてくるのは、たいてい三月から四月です。「そういえば最近、あの人のことを考えなくなった」と、あとから気づく——それくらいの速さだと思っていてくださいね。
状況別のアドバイス
去年がつらすぎて、新年を迎える気力がない方へ
三つの層のうち、第一層だけで構いません。起きる時間か、寝る時間か、朝の一杯。どれか一つだけ決めて、あとは何もしないでいてください。気力は、整えてから戻るものではなく、少し整うと戻ってくるものです。
年末に何も整理できなかった方へ
順番は前後して構いません。松の内のあいだに、玄関と財布とスマホのホーム画面。この三か所だけ手をつければ、引き算の代わりになります。
年明けから人間関係が動き出した方へ
年始に離れる人が出たり、逆に久しぶりの連絡が来たりすることがあります。年の変わり目は縁の入れ替わりが表に出やすい時期だと昔から言われてきました。慌てて引き止めず、来たものは一度受け取って、様子を見るくらいがちょうどよいですよ。
まとめ|新年は、願う時期ではなく決める時期
- 年末は引き算、新年は足し算。手放しただけでは切り替わりません
- 第一層は生活のリズムを一つ、第二層は会う人と空ける時間、第三層は自分への言葉を一つ
- 元日に言葉、三が日にリズム、松の内に予定、小正月に見直し。この順で無理なく進みます
三つの層のうち、真ん中の層がいちばん難しいと感じた方が多いのではないでしょうか。誰との距離を、どれくらい調整すればいいのか。その判断の材料として、今のあなたの悪縁の深さを確かめてみませんか。
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