SNSのマウントへの対処法|5つの型と返し方
対面でのマウントには、対処法がいくつも語られてきました。「そうなんだ」で流す、質問を返さない、土俵に乗らない。面と向かって言われる場面では、たしかによく効きます。
ところが、SNSのマウントに同じ手を使おうとすると、うまくいきません。流そうにも会話が始まっていない。土俵に乗らないも何も、こちらは何も言われていない。それなのに、画面を閉じたあとの胸のざわつきだけは、対面よりずっと長く残る——。
こんにちは、縁の整え方をお伝えしている出雲です。あなたが求めているのは、たぶん気の利いた返しの言葉ではありません。宛先のない矢に刺され続ける状態から降りる方法のほうですよね。
先に結論をお伝えします。
- SNSのマウントに対面の対処法が効かないのは、そもそも会話ではないからです
- SNSのマウントは5つの型に分かれ、型を見分けると打つ手が変わります
- 対処の中心は「返し方」ではなく、あなたの画面に何が届くかの設計です
まずは、効かない理由から見ていきましょう。
対面の対処法がSNSで効かない、3つの理由
面と向かって言われるマウントとSNSのマウントは、見た目が似ていても構造が違います。大きく3つです。
宛先がない
対面のマウントには、あなたという宛先があります。だから受け流す対処が成立します。ところがSNSの投稿は、全員に向けて置かれたものです。あなたを狙って書かれたのか、たまたま目に入っただけなのか、確かめる方法がない。この確かめられなさが、いつまでも考え続けてしまう原因になります。
消えずに残る
対面の言葉は、その場で消えます。SNSの投稿は残ります。一度刺さった言葉を、自分の指で何度でも取り出せてしまう。これは対面にはない負荷です。
終わりの時間がない
対面のマウントは、会が終われば終わります。SNSには終わりがありません。逃げ場がないというより、退出する時刻を誰も決めてくれない、と言ったほうが近いでしょうか。
つまり、対処すべき相手は「相手の言葉」ではなく「その言葉が届き続ける仕組み」のほうなのです。ここを取り違えると、いくら気の利いた返しを覚えても楽になりません。
なお、会って直接言われるタイプの相手には、対面用の手当てが別にあります。マウントを取る友達への対処法|疲れない7つの返し方にまとめましたので、両方から矢が飛んでいる方はあわせてどうぞ。
SNSのマウント5つの型——あなたを刺しているのはどれですか
しんどくなった投稿を思い浮かべながら、どれに近いか探してみてください。
第1の型——直撃型
あなたの投稿に、わざわざコメントやリプライで上乗せしてくる形です。「うちはもっと〇〇だよ」「私のときはこうだった」。数は少ないのですが、宛先がはっきりしているぶん、いちばんわかりやすい型です。
第2の型——匂わせ型
誰の名前も出さないまま、明らかにあなたの状況に重なる内容を投稿する形です。あなたが転職を報告した数日後に、その業界を見下すような一般論が流れてくる。名指しされていないので抗議もできず、けれど自分のことだとしか思えない。SNSでいちばん心を削るのが、この型です。
第3の型——限定公開型
一部の人にだけ見える設定で投稿し、あなたがそこに含まれていない、あるいは含まれていると察してしまう形です。マウントというより、線引きの提示に近い型です。
第4の型——比較誘導型
「みんなはどう?」「普通はこうだよね?」と問いかけの形をとりながら、実際には自分の位置を確認するための投稿です。答えると、そのまま比較の土俵に上げられます。
第5の型——第三者経由型
共通の知人があなたの近況を伝え、相手がそれに反応する形で投稿する。あるいは知人が「〇〇さんがこう言ってたよ」と持ってくる。あいだに人が挟まっているため、いちばん解きほぐしにくい型です。
自分を刺しているのがどの型か、見当がつきましたか。ここからは、型ごとに打つ手を変えていきます。
型別の対処——返す前に、届き方を設計する
第1の型(直撃型)への対処
これだけは対面と同じで構いません。「そうなんだ、すごいね」で終える。ただしSNSには、もうひとつ強い手があります。返信をせず、いいねだけをつけて終えるという対応です。無視ではないので角が立たず、会話も伸びません。それでも続くなら、その相手からのコメントを制限する設定を使ってください。
第2の型(匂わせ型)への対処
この型に対しては、何も言わないでください。言及した瞬間、あなたは「自分のことだと認めた側」になり、相手に確かな手応えを渡してしまいます。そのうえで、次の順にどうぞ。
- 「これは私のことだ」と思った投稿を、スクリーンショットで保存しない。手元に残すと、何度も見返して痛みが更新されます
- その相手をミュートする。フォローは外さなくて構いません。関係を保ったまま、届く経路だけを閉じます
- 2週間、その人のページを見にいかない。匂わせ型がいちばん効くのは、あなたが確認しにいくときだけです
- 2週間後に一度だけ確かめ、まだざわつくならフォロー解除を検討する
フォローを外すことに気まずさを感じる方は、フォローを外すのが気まずい人へ|角が立たない外し方に、角の立たない手順と言い訳の例文を置いてあります。
第3の型(限定公開型)への対処
ここで消耗する人の多くは、「自分が外されたかどうか」を確かめようとして疲れています。確かめるほど傷つく仕組みなので、確かめないと決めるのがいちばん早い手当てです。あわせて、あなたの側の公開範囲も狭めてください。相手に見えている情報が減れば、材料そのものがなくなります。
第4の型(比較誘導型)への対処
答えないのが基本です。どうしても答える場面なら、数字と固有名詞を出さないこと。「うちはうちで、のんびりやってるよ」で十分です。あなたの年収も、子どもの成績も、家賃も、渡さなければ使われません。
第5の型(第三者経由型)への対処
持ってきてくれた知人に、悪気はないことがほとんどです。責めずに、けれど流通は止めましょう。「そうなんだ、教えてくれてありがとう」で終え、あなたの近況をその人に細かく話すのをやめる。伝える役の人がいる限り、材料は流れ続けます。
やってはいけない3つの反応
型に関係なく、これをやると消耗が長引きます。
- 対抗投稿をする。一時的にすっきりしますが、その瞬間からあなたも比較の輪の中の一人になります。相手はさらに強い投稿で返し、終わりのない往復が始まります
- 共通の知人にスクリーンショットを送る。「ひどいよね」と言ってほしくなる気持ちはわかります。ただ、送った先から広がりますし、送る行為自体が、その投稿をあなたの中で重要な出来事に格上げしてしまいます
- 裏アカウントで見にいく。傷つく回数だけが増えて、対処の効果は消えます。見にいくのをやめるところまでが対処です
もし相手の投稿でざわついたあとに自分の生活まで色あせて見えるようなら、それはマウントへの反応というより、比較そのものの苦しさが強く出ている状態かもしれません。SNSで人と比べてしまい苦しい時の3タイプ別処方箋で、自分がどのタイプかを確かめてみてください。
それでも消耗が止まらないときは、関係の見直しどきです
ここまでの手当てをしても次の状態が続くなら、対処の段階ではなく、関係の濃度を下げる段階に来ています。
- 自分の良い報告を、その人に見られると思うと投稿できなくなった
- 相手の投稿を見たあと、2日以上そのことを考えている
- SNSを開く前に、その人の名前が頭をよぎるようになった
- 自分の生活の選択を、その人にどう見えるかで決めかけている
とくに最後の項目は赤信号です。あなたの暮らしの決定権が、少しずつ相手に移っています。
マウントを取ってくる相手の内側には、たいてい不安があります。あなたに良いことがあった直後に急に増えたのなら、なおさらです。その構図は友達に妬まれてると感じるときの見分け方と対処でお話ししています。
なお、投稿を見るのが怖い、通知の音で動悸がする、眠れないといった状態が続くときは、工夫や気の持ちようの問題ではないこともあります。心療内科やカウンセリングに相談する選択肢も、どうか持っておいてくださいね。
縁切り・開運の視点——反応は、いちばん濃い贈り物です
昔から、人と人のあいだには、思いを向けた分だけ細い道ができると言われてきました。好意でも、怒りでも、道ができることに変わりはない、という考え方です。
マウントを取る人がほしいのは、勝ちではありません。反応です。誰かが揺れた、誰かが気にした——その手応えが目的なので、あなたが心を動かすたび、道は太くなります。皮肉なことに、いちばん濃い贈り物を渡しているのは、いちばん傷ついている人なのですね。
だから、いちばん効く対処は、言い返すことでも我慢することでもなく、道を細らせることです。見ない、確かめない、言及しない。そうしているうちに、相手は投げても手応えがないことを、言葉ではなく感覚で覚えていきます。
あなたの心が毎日どこを向くか。それを決める権利は、いつでもあなたの側にあります。手放したあとに何がどんな順番で戻ってくるのかは、SNSで運気が下がると言われる理由|3つの回路でお話ししていますので、そちらもどうぞ。
まとめ——返す言葉より、届く経路を変えましょう
- SNSのマウントは会話ではないので、対面用の返し方だけでは効きません
- 直撃・匂わせ・限定公開・比較誘導・第三者経由の5つの型で、打つ手が変わります
- 対抗投稿、スクリーンショットの共有、裏アカウントでの確認は、どれも消耗を伸ばします
その相手との縁が、今のあなたにとってどれくらい重たくなっているのか。まずは現在地を確かめてみませんか。
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